アーユルヴェーダ的視点から見たポジティブとネガティブの本質

私たちは日々、「ポジティブでいよう」「ネガティブな感情を手放したい」といった言葉を耳にします。しかし、アーユルヴェーダの視点では、これらの感情に「良い」「悪い」という単純なラベルを貼ることはしません。ポジティブとネガティブは、どちらも人間の心にとって必要なサインであり、バランスを取るためのヒントです。

◎三つの心の性質 ― サットヴァ、ラジャス、タマス

アーユルヴェーダでは、心の性質を以下の三つに分類します:

・サットヴァ(純粋性・調和)  心が澄んでいて、直感力があり、喜びや平穏を感じやすい状態。いわゆる「ポジティブな心」の中心的エネルギー。

・ラジャス(激性・動性)  欲望、焦り、怒り、執着など、心が動きすぎている状態。強いエネルギーがあるが、行き過ぎると不安定さやストレスの原因に。

・ タマス(鈍性・停滞)  無気力、無関心、怠惰、恐れなど、心が沈み込んでいる状態。ネガティブと感じやすいが、休息や保護の面もある。

◎ネガティブな感情=悪ではない

ネガティブな感情が湧いたとき、それを「ダメなもの」と否定するのではなく、「今の心のドーシャやグナ(性質)はどうなっているのだろう?」と観察することが、アーユルヴェーダ的な対応です。

例えば怒りは、ラジャスが増えているサイン。放っておけば自分や他人を傷つけるかもしれませんが、そのエネルギーを建設的な行動に変えることも可能です。一方、悲しみや落ち込みはタマスが優勢なサインですが、それが休息や自己保護の合図であることもあります。

◎バランスをとる方法

サットヴァを育む生活を心がける  新鮮な食事、十分な睡眠、瞑想、感謝、自然とのつながりなどがサットヴァを増やします。 ラジャス・タマスを理解し整える  刺激物(カフェインや辛いもの)の摂りすぎ、情報の過多はラジャスを増やします。逆に運動不足や添加物過多の食事はタマスを強めます。日々の生活で、どの性質が優位になっているかを見直して調整していきましょう。

◎ポジティブもネガティブも「気づき」のサイン

アーユルヴェーダでは、感情そのものに善悪のジャッジをせず、むしろ「今の自分の状態を知るヒント」として受け取ります。ポジティブもネガティブも、自分を見つめ、バランスを取り戻すためのサインです。

「どうしてこんな気分なんだろう?」と立ち止まり、自分を観察することが自分のパターンを見つける第一歩なのです。

◎常に疲労を感じているあなたへ

ネガティブな感情も気付きではありますが、長期的にネガティブな感情を持つことは、エネルギーの無駄遣いとなり、常に疲労を感じることになります。

ネガティブな感情を、行動に変えるためにはネガティブな感情を、何とかポジティブに持っていかなければ行動することができません。

行動するために、感情を無理やりネガティブからポジティブにしようとするとき、人はたくさんのエネルギーを必要とします。最初からポジティブに物事をとらえる人は、この変換エネルギーを必要としないため、余計なエネルギー消費が無いのです。

ポジティブに物事を捉えるのに必要な「サットヴァ」を増やすために大切な生活習慣を、もう少し詳しくご紹介します。

1. サットヴァ的な食事を心がける

新鮮で自然な食材(季節の野菜、果物、ナッツ、種子、穀物) 調和のとれた味(辛すぎず、刺激が少ない) オーガニックや無添加のもの 愛情を込めて調理された手作りの食事 ベジタリアン食が基本(肉・魚・卵はラジャスやタマスを増やす)

2. 瞑想とプラーナヤーマ(呼吸法)

毎日の瞑想(5〜30分でもOK)で心の静けさと内面の純粋さを育てる ナーディ・ショーダナ(片鼻交互呼吸)などのプラーナヤーマで心と身体を浄化

3. 自然との調和ある暮らし

朝日を浴びる 自然の中を歩く(森林浴、散歩、土に触れる) 月や空、星を眺める時間を持つ

4. サットヴァ的な行動と言葉

思いやり、感謝、誠実さ、奉仕心を大切にする ネガティブな言葉や批判を避け、優しい言葉を選ぶ 嘘をつかず、真実に生きる

5. 静けさと余白を持つ

常に情報にさらされない SNSやテレビ、騒音から距離をとる時間を意識して作る デジタルデトックスや「沈黙の時間(マウナ)」を定期的に

6. 清潔と整頓

身体を清潔に保つ 空間を整える(部屋を片づける、香を焚く、花を飾る) 汚れや乱れはタマス(鈍性)を増やす原因になるため注意

すべてを、取り入れようと頑張る必要はありません。

できることから、楽な気持ちで取り入れて無駄なエネルギー消費を防ぐと、疲労の感じ方が違うかも知れません。

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